金融庁は15日、企業の会計監査を担当する監査法人向けのガバナンス・コード(統治指針)の策定に着手した。企業とのなれ合い防止策などを盛り込んだ組織運営の原則を策定し、実施状況を社外からチェックするなどして実効性を高める。不正会計を見抜く能力を高め、東芝で起きた利益水増しなどの不正行為を防ぐ。
金融庁は15日に有識者会議を設置して議論を始めた。監査法人に統治指針を導入済みの英国やオランダの事例を参考にしながら、年内をめどに具体的な中身をまとめる。
指針は、現場の会計士が職業的懐疑心を発揮できるような組織運営体制などを規定する。東芝の不正会計問題では、国内最大手の新日本監査法人の同じメンバーが長期にわたり監査を担当し、なれ合いが生じて不正を見抜けなかったことが背景にある。
指針の実施状況については開示を求め、市場参加者や当局などが外部からチェックする。さらに社外の人材活用によって、監督品質向上に向けた自主的な取り組みを促したい考えだ。
15日の会議では、有識者から「昨年導入された上場企業の統治指針では、複数の社外取締役の設置など形だけの適用で実態が伴っていない企業も多く、同じ轍(てつ)を踏んではいけない」との意見が出た。