
地銀人材バンクを使って転職した岡里奈さん=3月、長崎市の十八銀行本店【拡大】
人材バンク事務局の千葉銀によると、これまでも一部地銀同士で転職希望者を紹介することがあったが、同行の声掛けで全国規模の紹介システムをつくった。夫の転勤などで退職することが多かった女性の経験や能力の活用が主な狙いだ。
昨年4月の制度開始から今年5月末までに転職したケースは55件、紹介中も21件。「思っていたより利用が多い」と千葉銀の担当者も驚く。利用は、20代半ばから30代前半が多いという。
地銀協加盟行の本店は愛知を除く46都道府県にあり、全国規模の転勤に対応しやすい。介護で実家に戻る場合や男性の利用、夫の再転勤で元の地銀に戻ることも可能だが、いずれも実績はまだない。
こうした取り組みに対し他業界でも関心が高く、千葉銀に問い合わせが相次いでいる。ただ、各地にバランス良く同じ業種の企業があるといった条件が整わず、同様の制度は実現していない。
第一生命経済研究所の的場康子上席主任研究員は「働く人と銀行双方にメリットがある制度だ。今後は家族の介護に直面する人も増えるので、男女を問わず有効だろう。これまでのスキルを生かせるので、他の業界でも同様の仕組みが求められる」と指摘した。