ポケモンGO、識者が警告 「脳が認識できない」「利用規制の検討も」

スマートフォン向けアプリ「ポケモンGO」をプレイする利用者=22日午後、東京・秋葉原(古厩正樹撮影)
スマートフォン向けアプリ「ポケモンGO」をプレイする利用者=22日午後、東京・秋葉原(古厩正樹撮影)【拡大】

愛知工科大学工学部の小塚一宏教授(交通工学)の話

 「実験ではスマートフォン(スマホ)でツイッターを操作しながら歩くと、すぐ脇を通る歩行者や自転車などが視野に入っても脳が認識しなかった。人間の脳は2つの作業を同時にできず、より関心の高い方に集中するようになっている。もし車を運転中にゲームを始めれば、運転がおろそかになる恐れがある。ポケモンの出現を知らせる機能によって常に画面を見ずに済んでも、本質的な危険性は防げない。利用する側の自己規制が必要だ」

日本大学法学部の福田充教授(危機管理論)の話

 「軍事施設や原子力発電所などの重要施設に近付く人が続出した場合には安全保障上の問題がある上、施設の画像がゲーム上で共有されればテロに利用される恐れも出て来る。また、靖国神社や原爆ドームなど歴史的経緯からしてゲーム目的での立ち入りが必ずしもふさわしくない場所もある。運営側はポケモンの出現しない範囲が、どの程度まで設定されているのかを明らかにすることが必要だ。場合によっては重要施設でのゲーム利用を規制することも検討すべきだ」