
浜田卓二郎弁護士【拡大】
取材に応じた創業家側の代理人、浜田卓二郎弁護士とのやり取りは次の通り。
--創業家の主張に変化は
「合併が適切ではないという判断は変わらない。業界全体が危機の中、規模を追求しても強くはならない。合併にエネルギーと時間を使うべきではない。独自の合理化や販売努力など、やるべきことはたくさんある」
--ただ、単独での生き残りは厳しい
「出光興産は大家族主義を基本に(結束し)石油メジャーといった国際的な圧力にも屈しなかった。独自の努力や取り組みで成長してきた。独自路線は出光の財産。残した方がいいというのも経営論の一つだ」
--平行線のまま協議を続ける理由は
「私どもの主張を理解してもらうために尽きる。出光昭介名誉会長は経営陣の合併撤回に期待を持っている。話し合いを通して頭を早く切り替えてほしいというのが昭介氏の本音だ」
--合併による創業家の影響力の低下への懸念は
「創業家は大株主だが、経営には口出ししてこなかった。昭介氏は所有と経営の分離を徹底しており、影響力は問題視していない」