出光興産が2日発表した2016年4~6月期連結決算は、原油安で精製用燃料費が減少したことなどで営業利益が前年同期比36.3%増の245億円と、4~6月期としては2年ぶりに増益を確保した。最終利益も61.6%増の184億円となった。
売上高は26.4%減の6787億円だった。ガソリンなど主力の石油製品は需要が減少し、販売価格が下落基調にあることなどが響いた。足元で再び下げ足を強めている原油価格について、鷺島敏明執行役員は「(需給改善などで)このまま下落トレンドにはならない。1バレル当たり40~50ドルの変動幅で推移するだろう」と述べ、17年3月期の業績予想を据え置いた。
また、出光の創業家が昭和シェル石油との合併計画に反対している問題で、経営側が次回の協議について創業家側に申し入れを行っていることを明らかにした。現時点では創業家側からの返答はなく、開催日時などは未定という。平行線に終わった7月11日の前回以降、両者の協議は行われていない。