関西電力美浜原発3号機の事実上の審査合格が3日、原子力規制委員会から示された。美浜3号機が再稼働すれば、関電の収支は月50億円改善すると試算されているが、追加の安全対策工事で、実現は2020年春以降と遠い先だ。他の原発の再稼働なしに業績改善や電気料金の値下げが困難な状況は変わらず、今後も不安定な経営が続きそうだ。
関電の岩根茂樹社長は同日、報道陣に対し「今後も真摯(しんし)に対応したい」と淡々と説明した。関電は高浜3、4号機や大飯3、4号機(いずれも福井県)を先に再稼働させるシナリオを描いており、今回の“合格”は早期の経営立て直しに直結しないことが背景にある。
ただ一時運転を再開した高浜3、4号機は、大津地裁の仮処分決定で停止し、審理が大阪高裁に移った段階で、大飯3、4号機も規制委の審査中だ。関電幹部が「裁判と審査のスケジュールはこちらとしてはどうしようもない」と話す通り、再稼働時期は不透明だ。
関電は3日、「安全性が確認された原発については、立地地域の皆さまのご理解を賜り、早期再稼働を目指したい」とのコメントを発表したが、その道は険しい。