だからこそ、外部の知見を活用する「オープン・イノベーション」が大切なのだ。新規事業では、経営者も知見のない新しいマーケットに打って出ることになる。そのマーケットに精通した人材の力を借り、専門性を生かしてプロジェクトを実行していくことが重要だ。事業化の推進役として事業開発の経験者を入れたり、WEBサービス開発であればIT関連に明るい人材を迎えたりすることも必要だろう。さらにはマーケティング施策の実行や販路の拡大など、実働支援ができるプロ人材も欲しい。その過程で社内の組織設計や担当者の育成も行う。一過性のコンサルティングではなく、実働支援により継続的に新規事業を作ることのできる体制を自社内に作るのだ。
これら各分野のプロ人材は、地方の中小企業であっても、外部から迎え入れることができる。これは従来型の雇用ではなく、「期間限定」や「プロジェクト単位」で参画するからこそ可能だ。プロ人材が一カ所に縛り付けられるのではなく、同時に複数社で活躍することができるためである。こうした提案によって、新たな人材リソースが、実際に地方の中小企業の課題解決につながっている。「個人の経験や知見をシェアする」動きは、今後ますます広がっていくだろう。
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【プロフィル】久保田雅俊
くぼた・まさとし サーキュレーション代表取締役。1982年生まれ。総合人材サービス大手を経て2014年にサーキュレーションを設立。設立2年半で、国内最大規模となる1万人の独立専門家ネットワークを構築、経営支援実績1000件を突破。15年、「北尾賞」を受賞。オープン・イノベーションコンサルタントとして講演多数。