理化学研究所やトヨタ自動車、NECなど20以上の研究機関や企業が連携して製造や医療などに活用する人工知能(AI)を開発する事業を、政府が支援することが19日分かった。各社の技術と幅広い協力関係を生かし、人材不足や高齢化などの課題の解決策を探る。
当面は10年間の予定だが、成果次第では延長も検討する。理研を所管する文部科学省が2017年度予算の概算要求に100億円規模の関連経費を盛り込む方針。
政府はAIを成長戦略の柱と位置付けており、今年4月には文科、経済産業、総務の3省が連携し、理研に革新知能統合研究センターを立ち上げた。研究センターが今後、東京駅近くに開設する研究拠点に研究者らが集結。大学との研究協力も見込んでいる。
連携して取り組むのは、ベテランの従業員でも見分けるのが難しい工場設備の不具合や故障の予兆をAIが認識する製造分野など。修理などに伴う生産ラインの休止を未然に防ぎ、稼働率を上げる。 医療分野では、過去の症例や治療例といった膨大なデータを参考に、患者の電子カルテから詳しい症状を分析する。その患者に合った治療法を提案して現場の医師に助言を与える。