全日空のボーイング787のエンジントラブルで、欠航を知らせる電光掲示板=26日午前、羽田空港【拡大】
全日本空輸のボーイング787で起きたエンジントラブルで、改修対象となる全50機分のエンジン100基のうち、作業を終えたのは17基にとどまることが26日、分かった。国内線の欠航は9月以降も続く見通しで、利用客からは不安の声が上がった。
当初、国際線の機体で使用する74基を改修対象としていたが、同様のトラブルが国内線でも発生し、さらに26基も部品交換が必要となった。
全日空は「通常の交換サイクルより前倒しした期限に近づいたエンジンから順次進めている」と説明。早期に改修を終えるのは難しいという。
同社によると、エンジンメーカーのロールスロイスが対策品のブレードを生産するのは来年以降のため、当面は未対策の新品部品に交換する。
26日は、羽田空港と大阪、広島、福岡を結ぶ計9便が欠航、約3100人に影響した。
27日は大阪便3便、28日は大阪便2便と広島便2便、31日は福岡便2便が欠航し、乗客約2300人に影響が出る。9月以降も欠航が生じる見通しで、確定次第、ホームページで公表する。予約客には登録されたメールアドレスなどに連絡し、航空券は全額払い戻す。