韓国検察、ロッテ会長聴取 裏金疑惑、捜査ヤマ場

 韓国のロッテグループ裏金疑惑をめぐり、創業者の重光武雄(韓国名・辛格浩)氏(93)の次男でグループ会長の昭夫(同・辛東彬)氏(61)が20日、事情聴取を受けるためソウル中央地検に出頭した。創業者一家で起きた経営権争いに端を発する検察捜査はグループトップに及び、最大のヤマ場を迎える。

 韓国メディアによると、昭夫氏は日本のグループ系列会社に名ばかりの役員として籍を置き不当に報酬を得たり、一部の系列会社に多額の損失を肩代わりさせたりしたとして、横領や背任の疑いが持たれている。地検は、グループ内で行われていたと見なす裏金捻出に昭夫氏の指示があったかどうか集中的に調べる。

 昭夫氏は20日、地検前で記者団に「ご心配をお掛けし申し訳ない。捜査には誠実に協力する」と述べた。疑惑の認否に関する問い掛けには「検察で詳しくお話しする」と繰り返した。

 ロッテをめぐっては昨年、昭夫氏と兄の宏之(同・辛東主)氏(62)による経営権争いを機に不透明な経営体質に批判が集まり、裏金疑惑も浮上した。地検は今年6月、関係先を一斉に家宅捜索し、捜査を本格化。今月、武雄氏を親族らへの株式譲渡に絡む贈与税の脱税などの疑いで、宏之氏も横領などの疑いでそれぞれ取り調べた。

 韓国メディアによると、地検は武雄氏については高齢を考慮し在宅で起訴するとの見方が出ている。

 経営権争いでは、系列会社の株主総会などを通じ昭夫氏が勝利した形となっているが、一連の捜査によるグループのイメージ悪化や意思決定の遅れなどで、経営に悪影響が出る可能性もある。(ソウル 共同)