◆同じ目線で情報共有
これらの要因を解決する業務改善の基盤づくりとして推進すべきことは次の3つである。
(1)業務を目で見てわかる状態にすること(可視化)。
(2)全員が参加して改善する環境づくりをすること。
(3)各自の仕事の価値測定ができること。
この3項目を推進するためには、企業の組織を構成する「組織三者」(経営者・管理者・担当者)が同じ目線で情報を共有化して、スピーディーに活動する必要がある。さらにその活動を支援する手段(方法)とツールが「業務プロセスの可視化法とチャート作成システム」だ。2010年に特許を取得。成果を上げる企業が誕生するなど、改善活動につながっている。
業務プロセス改善は、ソフトウエア化されたツールで短期間に各自の業務をチャート化することによって、業務(業務機能)を体系化することや、業務機能管理の基となる原単位(単位業務と単位作業)を決めることが基本となる。この原単位を基に業務管理点マニュアルができる。
マニュアルの導入によって、口頭や文書、電子化データなどの業務情報がリアルタイムにわかる状態(可視化)になる。さらに可視化された情報は業務の把握、分析、改善を楽に進めることに役立つ。現場の改善に対する納得感を高めるとともに、抵抗感を払拭(ふっしょく)する力になり、成果が上がりやすくなる。
次回は改善力を取り上げる。
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【プロフィル】石橋博史
いしばし・ひろし 1962年、矢崎総業に入社。86年システム科学を設立し、現職。トヨタ生産方式や生産工学をもとにした業務革新の実践・支援ツール「HIT法」の開発、導入、コンサルティングを手掛ける。2010年2月、「業務プロセスの可視化法とチャート作成システム」で特許を取得。77歳。東京都出身。