
「チープシチズン」という呼び方も生まれ、再評価されるシチズンの安価な時計=大阪市中央区のビックカメラなんば店【拡大】
こうした人気に、カシオの広報担当者も「何の広告も宣伝もしていないのに」と驚く。だが、チープカシオという名称も自然発生的に生まれたため厳密な定義がなく、「どこまでがチープカシオなのか把握しきれていない」状態なのだという。
陳列ケースに飾られる高級時計とは異なり、チープカシオは家電量販店やホームセンターでケースごとフックにかけられて売っているイメージだ。販売価格も最安で千円を下回り、高くても4千円ほどに収まる。
20~30年ほど前から商品展開されているたモデルも多く、時計としてベーシックでシンプルなデザインが特徴。種類も豊富で、デジタル表示、アナログ表示だけでなく、細かな部分や色の違いもあって幅広い。海外モデルが逆輸入され、国内で販売される場合もあるようだ。
値段のわりにすごい
人気はフェイスブック上で広まった逸話がきっかけとも言われる。昨年、英国人男性が約20年前に紛失したデジタル表示の“チープカシオ”を自宅の庭で偶然見つけた。故障していなかった。泥だらけになっても動いていたという記事を投稿すると、それが世界中に拡散され、チープカシオのタフさが再評価されたというものだ。