シャープは28日、大阪市の旧本社地区の「田辺ビル」をNTT都市開発から138億円で買い戻す契約を結んだと発表した。売却時より高値での取得になるとみられるが、2017年3月期連結決算への影響は軽微としている。田辺ビルの延べ床面積は3万6000平方メートル超。以前は営業部門などが入っていたが、今後は技術開発や新事業立案の拠点とする。来月11日に引き渡しを受ける。
シャープはリストラ策の一環として、16年3月に旧本社地区の「本社ビル」を家具量販大手のニトリ(札幌市)に、田辺ビルをNTT都市開発にそれぞれ売却した。旧本社地区のビルをめぐっては、戴正呉社長が就任前の4月に売却に反対し、買い戻す意向を表明。今月21日に田辺ビルの買い戻しでNTT都市開発と合意したが、本社ビルはニトリが手放すことに合意していない。