住友と三菱、企業風土の垣根越え相乗効果 驚きのクレーン事業統合から1年 (2/3ページ)

2016.10.4 06:40

住友重機械搬送システムの新居浜工場で、船に産業用クレーンの一部を積み込む様子=9月29日、愛媛県新居浜市
住友重機械搬送システムの新居浜工場で、船に産業用クレーンの一部を積み込む様子=9月29日、愛媛県新居浜市【拡大】

 この歴史ある新居浜工場に昨年10月、三菱重工マシナリーテクノロジー(広島市西区)の産業用クレーン事業が引っ越し、120人の社員が転籍した。社員の多くは週末に車で、しまなみ海道を渡り、3時間かけて家族が待つ自宅に帰宅する。

 三菱出身で統合準備を進めた住友重機械搬送システム戦略企画グループの園部太之グループリーダーは「最初に話を聞いたときはかなり驚いた」という。産業用クレーン事業は毎年、堅実に黒字を出す優等生だったからだ。

 住友出身の住友重機械搬送システム生産部の辰巳圭一部長も「製鉄所向けクレーンでは、いつもライバル同士で、企業文化が違う三菱系との統合は全く考えられなかった」と振り返る。

 事業統合を後押ししたのは三菱重工の宮永俊一社長だ。同社は「中小企業の集合体」と呼ばれるほどさまざまな事業を抱え、製品数は一時700まで膨らんだ。2013年の社長就任以降、事業の「選択と集中」を進め、再編を加速。産業用クレーン事業の譲渡を決めたのは、両社の強みが融合され、競争力が強化されると判断したためだ。

「住友と三菱の統合で着実に技術を継承し、さらに強い事業に育てたい」

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