現状を踏まえてAI活用の基盤づくりをどのように想定し、業務の効率性を追求しながら実用化につなげていけるかを、現実的にユーザーが見極めていく必要がある。
現状の業務を可視化して体系的に整理し、AIに移行する業務プロセス機能とデータを管理状態にしておく。その上で技術・ノウハウなど競争に勝てる専門性、業務の品質(Q)・原価(C)・納期(D=タイミング)のレベルアップのためのマネジメント、人材の多能化育成による幅広い専門性スキル向上のための仕組みなど、人が本来行うべき業務を明確にしておくことが重要だ。
BP-AIは、ともすると以前のOA(オフィスオートメーション)化のように、人が不要になるような誤解を生じ、抵抗感が助長されやすい。情報化社会はITの進歩がもたらす心配ごとを生む社会とも言える。
しかし、急速に進歩する時代の流れの中で見えてきたAIも、現状を変革しようとする活動の延長線上にあるもので、変革を行おうとする意識・行動のレベルこそ重視すべきである。
一方、変革に対する考え方は多様であっていいが、「AIのために人がいる」のではなく、「人のためになるのがAI」であり、「常に人を中心に発展していくことが、社会の道理である」ということを基本とする意識・行動が求められる。(おわり)
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【プロフィル】石橋博史
いしばし・ひろし 1962年、矢崎総業に入社。86年システム科学を設立し、現職。トヨタ生産方式や生産工学をもとにした業務革新の実践・支援ツール「HIT法」の開発、導入、コンサルティングを手掛ける。2010年2月、「業務プロセスの可視化法とチャート作成システム」で特許を取得。78歳。東京都出身。