
H2Oリテイリングに譲渡されることが決まった「そごう神戸店」=神戸市中央区【拡大】
だが、阪神が京阪、近鉄、南海といった他の私鉄と組むようなことになれば、阪急と阪神がそれぞれターミナルとする梅田に他社が乗り込んでくることになる。そうした事態を阪急が「嫌った」との見方は業界内で根強い。
◆均衡ある発展
H2Oが取得するそごう神戸店の平成28年2月期の売上高は前期比1・5%増の467億円(平成28年2月期)。これに対し、現在の地域一番店である大丸神戸店は1・1%減だが850億円(同)。
一方、阪急百貨店梅田本店の28年3月期の売上高は10・4%増の2183億円(28年3月期)。西日本の百貨店で首位。阪神百貨店梅田本店は建て替え中で、売り場面積は4割縮小したが589億円と17・6%減に踏みとどまっている。
こうして数字を並べると梅田で売り上げを伸ばすために投資する方が、神戸に投資するよりも効率的にみえる。また神戸三宮駅で進む神戸阪急ビル東館の建て替え計画では、商業施設部分を拡張する。神戸のテコ入れは、阪急・阪神百貨店が阪神間に抱える顧客の流出を招きかねない。
同時に取得するそごう西神店や西武高槻店は、訪日観光客需要もあまり期待できない郊外型で環境は厳しい。
高槻から梅田、神戸まで「均衡ある発展」を実現できるか、関西で圧倒的とされる阪急阪神ブランドの底力が試される。