中小、生き残りへM&A相次ぐ 地銀が後ろ盾、経営者の意識改革課題 (2/2ページ)

2016.10.27 06:19

天竜精機の職場風景=長野県駒ケ根市
天竜精機の職場風景=長野県駒ケ根市【拡大】

 中小企業庁によると、15年の経営者の平均年齢は66歳。20年前から毎年平均で1歳ずつ年齢が上がり、世代交代は進んでいない。中小企業は、国内全体の99.7%を占めるだけに、中企庁の担当者は「このペースだと、日本の経済を支えてきた中小企業の廃業が続出するかもしれない」と危機感を隠さない。

 経営者へのアンケートでは、廃業を予定している企業の約4割が、今後10年の業績を維持できると回答している。業績は順調でも買い手はいないと自社を過小評価している実態が浮かび上がる。

 時流に乗った選択肢

 事業承継は「家庭問題」でもある。周囲が首を突っ込んで議論しにくいのが実情だ。中小企業基盤整備機構は「M&Aは経営を刷新できる利点もある。諦めないでほしい」(幹部)と訴える。

 ファンドも技術力などに目をつけ始めている。後ろ盾となっているのが出資者の地銀。低金利で運用が難しくなっている中、新たな投資先探しに力を入れていることが背景にある。中小企業の買い手に、積極的に融資したいとの思惑もある。

 「社長に社員を据えるケースもあり、社風が変わる心配は少ないと安心する経営者も多い」と指摘するのは日本M&Aセンターの飯野一宏上席執行役員。「時流に乗りM&Aを選択肢に加えるときだ」と話す。

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