
レコチョク・ラボではきゃりーぱみゅぱみゅのライブをVRコンテンツ化、目の前できゃりーが歌い踊る【拡大】
こうした状況が、川原礫氏のライトノベルを原作にアニメーション化された「ソードアート・オンライン」と組んだことで一変した。作品に登場する仮想空間に没入するための装置、ナーヴギアのプロトタイプという触れ込みで、VRヘッドマウントディスプレイとセンサーを組み合わせ、装着することでオンラインゲームの空間に自分が入った気になれる「ソードアート・オンライン ザ・ビギニング Sponsored by IBM」を展開。体験者を募るその告知を行っただけで、「世界各国でやっていたソーシャルのエンゲージメント記録を数時間で上回った」そうだ。
「ソードアート・オンライン」自体の人気ぶりが背景にあるとはいえ、作品に出てくるVR装置に近づけるというプロモーションが効果を発揮し、それをIBMが手がけたことで親近感を抱いた人が多かったこともありそう。入社したいという声も寄せられ、IBMというブランドへの認知度は一気に高まった。
「情報の消費の仕方が変わって行く中で、どういうやり方ならブランドを好きになってもらえるか」が大事となっている。「VRは深度が深くて可能性があるテクノロジー。その中で作るストーリーが、ブランドと一致するようなものを作れるか。マーケッターは新しい手法や体験をかんがえないといけない」と山口氏。成功に寄りかからずに、新しい挑戦をしていく必要がありそうだ。