小売業などの業績を下支えしていた訪日外国人客の消費にも陰りが出ている。セイコーホールディングスの中村吉伸社長は「腕時計や貴金属などから、違うところに消費が移っている感じだ」と変調を指摘。訪日客の買い物の対象が、高額品から手頃な価格の日用品などにシフトしてきていることが背景にあるためだ。
米次期政権を注視
下期は円高の悪影響が薄れ、企業業績は回復に向かうとの見方がある。一方、米国では過激な主張を訴えてきたトランプ氏が大統領選で勝利。新政権が打ち出す政策の中身によっては、日本企業の北米での戦略にも影響が生じかねない。
パイオニアは、来年2月に米国の隣国メキシコで自動車向けスピーカーなどを生産する工場を稼働する予定。ただ、トランプ氏は選挙戦で、米国やメキシコ、カナダが結んでいる北米自由貿易協定(NAFTA)を強く批判した。小谷進社長は「どのような政策をとるのか分からないが、(取引先の)自動車メーカーがどう動くのかが問題だ。(新工場が)計画通りうまくいくのを願っているが、どうなっていくのか注視したい」と警戒感を示した。