その余波で、10月末は0%を下回っていた日本の長期金利の指標である新発10年債の利回りも11月15日以降、プラス圏に浮上した。30日の国債市場で新発10年債の終値利回りは、前日より0・005%高い0・015%だった。
今後、3メガ銀は日米の金融情勢を踏まえ、ローン金利を小刻みに変更するとみられる。ただ、急激に上昇するとの見方は少ない。低金利を武器に、新規融資や借り換え需要の取り込みを図る住宅ローンの金利競争は根強いためだ。また、日銀は指定した利回りで国債を無制限に買い入れる「指し値オペ」を11月17日に実施するなど、今後も長期金利の水準を0%程度とする考え。このため、市場では「今後の金利上昇余地は限られる」(SMBC日興証券の竹山聡一氏)との見方が根強い。(飯田耕司)