資生堂は2日、化粧品販売を手がける子会社、イプサ(東京都港区)の公式オンラインショップが不正アクセスを受け、最大5万6121件のクレジットカード情報が流出した可能性があると発表した。流出の可能性があるのは、2011年12月14日~今年11月4日の間にクレジットカード決済した顧客の情報で、会員名や番号、住所、有効期限が含まれる。また、ショップに登録した42万1313人の氏名や性別、生年月日なども漏れた可能性があるという。グループの他の通販サイトについては、別のシステムで運営しているため被害はないとしている。
同社は11月4日に決済代行会社から情報流出の可能性があるとの連絡を受け、すぐにカード決済を停止したほか、社内に対策本部を立ち上げた。また、7日に赤坂警察署、8日には経済産業省へ報告したという。今後は原因解明や再発防止のため、有識者を交えた調査を17年1月末まで行い、ただちに結果を報告するとしている。
2日に都内で会見した資生堂の岩井恒彦副社長は「結果的に公表まで時間を要したことをおわびする。引き続き情報セキュリティー体制の強化にグループ挙げて取り組んでいく」と述べた。