
子会社「イプサ」の公式ウェブサイトへの不正アクセスについて記者会見する資生堂の岩井恒彦副社長=2日午後、東京都中央区【拡大】
資生堂は2日、子会社「イプサ」(東京)の公式ウェブサイトに不正アクセスの被害があり、顧客の氏名や住所など約42万人分の個人情報が流出したと発表した。クレジットカード情報も最大で約5万6000件が流出し、不正利用された可能性もあるという。イプサは同日までに警視庁に届け出た。
資生堂の岩井恒彦副社長は東京都内で記者会見を開き「迷惑と心配を掛けたことを大変重く受け止めている」と陳謝した。全ての顧客を対象に何らかの補償を検討する方針も明らかにした。
流出した個人情報は、イプサのオンラインショップに登録した全ての顧客42万1313人分で、氏名や住所に加え、電話番号やパスワードなど。2011年12月14日から16年11月4日までにクレジットカードで決済した顧客の最大5万6121件も含まれ、カード番号や有効期限が漏れた。
不正アクセスは11月4日、決済代行会社からの連絡で発覚。サーバーが攻撃を受けたが、資生堂グループの他のサイトでは被害は確認されていない。イプサは会員登録や買い物機能などを停止している。
イプサは社外の有識者も交えて調査を行う予定。経済産業省は12月2日、詳細な事実関係や再発防止策などを16日までに報告するよう求めた。