【日本発!起業家の挑戦】“日本の強み”妨げるバイオ投資敬遠 (1/5ページ)

2016.12.6 05:00

モルキュアの原庸一朗氏(右)と興野悠太郎氏
モルキュアの原庸一朗氏(右)と興野悠太郎氏【拡大】

 □創薬支援のモルキュアCOOとCTOに聞く

 日本はバイオテクノロジー関連のスタートアップを生み出す原動力になる力を持っている。市場規模、高齢化する社会、積み重ねられてきた質の高い基礎研究を考慮すれば、日本はこの分野でグローバルプレーヤーとして世界をリードすべきだといえるだろう。しかし、何かがそれを妨げている。

 2013年創業のMolcure(モルキュア)の共同創業者の中からCOO(最高執行責任者)の原庸一朗氏とCTO(最高技術責任者)の興野悠太郎氏に、モルキュアの事業や、バイオテクノロジー企業の直面する課題について聞いた。

 ◆抗体の探索を効率化

 --モルキュアが提供するのは

 原「有効な治療法の分かっていない難病やがんなどに対する抗体医薬品の研究開発のために、機能性抗体の探索を効率的に行うソフトウエアです。Abtracer(アブトレーサー)というサービスで、次世代シーケンサー(DNA塩基配列を高速に読み出す装置)とビッグデータ解析のアルゴリズムを組み合わせて、何千万という抗体の中から、製薬会社が詳しく調べるための10~20の候補を効率的に選ぶことができます。抗体は、異物に存在する特定のタンパク質などの分子を抗原として認識して結合します。それを利用した抗体医薬品は標的を狙い撃ちできるため、高い治療効果が期待できます」

 --従来の医薬品と抗体医薬品の比率は

 原「現在、世界の市場で取引されるトップ10の医薬品のうち半数が抗体医薬品です。抗体医薬品の市場は、急速に成長しています」

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