東京電力ホールディングスは26日、来年4月の都市ガス小売りの全面自由化を受け、同7月から関東地方の家庭向けにガスの販売を始めると発表した。東電の液化天然ガス(LNG)の調達量は競合する東京ガスを上回っており、顧客争奪戦が激化しそうだ。
ガス小売りは、東電傘下で電力小売りを手掛ける東京電力エナジーパートナーが担う。ガスと電力のセット販売で料金を割り引くプランなどを検討し、年明けにも発表する。ガス機器の保安業務は、提携する日本ガス(東京)に委託する。
東電は、東京ガスに導管の使用料(託送料)を支払って利用し、家庭にガスを送る。東京ガスが経済産業省に申請した託送料が近く認可される見通しとなったことから、東電は家庭向け販売への参入を決めた。
都市ガス小売りの全面自由化に向け、既に関西電力や中部電力が家庭向け販売の開始を決めている。