--テーマを設定した理由は
「試作版の開発だけで終わってしまうと先に進まないため、ぜひとも事業化したいと考えたからだ。例えばわれわれの課題を示さずに『フィンテック関連で応募してください』と通達してしまうと、われわれの目的とズレが生じる恐れがあるのでテーマを絞った。この部分が他社のアクセラレーターと大きく異なる部分だと認識している」
--野村証券はなぜ、シニア関連のサービスとしたのか
「高齢者の富裕層はお金以外の面での悩みが少なくない。優秀な営業マンほど金融サービス以外の相談も、どんどん寄せられているのが現状だ。その際、ベンチャーの視点を取り入れたフレッシュなサービスを提案できるようにしておけば、業務拡大につながるのは必至。また、ベンチャーの業績も向上する」
--プログラムはどういった形で進めていくのか
「応募受け付けは2月末までで書類・面接審査を経てプログラムを開始。渋谷にあるコワーキングスペースを借りて進めていく。そこに行けば野村の誰かがいて、いろいろな相談をすると適切な人を紹介してくれたり、答えが得られる場所としたい。そこでアイデアを具現化し、7月のプレゼンテーションを踏まえ事業化に進むか判断する。コワーキングスペースには多くのエンジニアが登録しているので、彼らとの協業に発展することも期待したい」
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【プロフィル】八木忠三郎
やぎ・ちゅうざぶろう 慶大経卒。1994年野村証券(現野村ホールディングス)入社。2016年4月から現職。45歳。東京都出身。