
東レ日覚昭広社長【拡大】
--次期計画の基本方針は
「これまでと同様、コスト削減と新素材開発に力を入れていく。中国メーカーの台頭でスマートフォンが値下がりしているように、モノの値段が上がりにくい状況だ。素材もコストを下げていかないといけない」
--炭素繊維は航空機向けがやや苦戦している
「炭素繊維が大量に使われているボーイングの中型旅客機『787』は需要が増えている。ただ、直接の納入先で、重要部品を手がけるティアワン(1次取引先)が在庫調整をしている。在庫調整が続く今後1年は苦しい。一方、自動車では採用が広がりつつある。500万~1000万円の車に使われるにはもう少し安くしないといけないが、18年ごろ登場するだろう」
--衣料用繊維もアパレル不振の影響を受けている
「機能性を追求し、いいものを出せば売れる。実際、ユニクロと組み、(機能性肌着の)『ヒートテック』などのヒット商品を生み出している。ある程度リーズナブルで差別化できれば十分売れる」
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【プロフィル】日覚昭広
にっかく・あきひろ 東大大学院工学系研究科修了。1973年東レ入社。2002年取締役、07年副社長などを経て、10年6月から現職。兵庫県出身。