
リオデジャネイロ五輪の競泳男子400メートル個人メドレーで金メダルを獲得し、笑顔を見せる萩野公介(共同)【拡大】
日本でプロといえば、野球やサッカーにバスケットボール、さらにゴルフ、テニスなど「見る」ことが古くから定着していたスポーツが大半だった。陸上競技や体操、競泳など、五輪の主要競技はプロとはなじまないとみなされてきた。
長くアマチュアが五輪参加の条件と明文化され、陸上や競泳はアマチュアの総本山のように思われてきた影響であろう。そうした観念を打破したのが、女子マラソンの有森裕子さんであり、男子陸上短距離の為末大さん、北島さんらだった。
名前を挙げた3人とも自ら会社を設立。自身のマネジメント業務に限らず、イベントの企画・立案や運営などスポーツの普及にも携わる。プロスポーツ選手が設立した会社の多くが節税対策に重きを置く中、彼らの活動は興味深い。
この秋から冬にかけ、リオ五輪のメダリストが相次いでプロ転向を宣言した。萩野のほか、体操の内村航平、陸上短距離のケンブリッジ飛鳥である。
内村は所属していたコナミを退社、昨年12月、スポーツ用品メーカー大手のアシックスとアドバイザリー契約を結んだ。同社製のユニホームを着用するほか、スポーツ用品開発などにも携わる。「体操の良さを広めたい」という内村の目標が、北島さんだと聞いた。
北島さんは現役選手だった09年設立のインプリントで自らのマネジメントを行うとともに、活動の幅を広げてきた。11年にスイミングスクール「KITAJIMAQUATICS」を創設、都内のスポーツクラブやプールを拠点とし各年齢層を対象に指導している。「きれいに泳ぐ」を理想に掲げており、「美しい体操」を心がける内村の思いと合致するのだろう。