このようなパチンコ・パチスロの「娯楽性」に触れることなく、「射幸性」だけを取り上げて問題視することはフェアとはいえない。ましてや、「高齢者」の一部が日々の楽しみとして興じている娯楽を、政争の具として〇×判定するのは論外だ。重要なのは行き過ぎた射幸性の抑制であり、のめり込みを防止するためのシステム作りのはず。存在自体を否定するのは、少々「やり過ぎ」という感が否めない。
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【プロフィル】岸本正一
きしもと・しょういち 1963年生まれ。元SEの経験を生かし、遊技場の集客メカニズムを論理的に整理・研究する傍ら、全国のパチンコホールを対象にコンサルティングを行う。雑誌への連載やテキストの出版、セミナーでの講演なども手掛ける。オベーション代表。