
パソコンで気象データの分析を行う中野俊夫技師=東京都豊島区の日本気象協会【拡大】
--そのほかには
「ミツカンとは冷やし中華のつゆで検証した。めんつゆは7~8月しか売れない。生産には1~2週間かかるため、急に暑くなると欠品のリスクがある半面、売れる時期が過ぎるとぱったりと売れなくなり、廃棄ロスが起きやすくなる。そこで日本周辺だけでなく、欧州の気象データも活用し、2週間先の気象予測を立てて、提供することにした」
--なぜ欧州なのか
「日本付近の気圧配置をみると、低気圧も高気圧もおおむね西から東に向かって進んでいる。日本からずっと西の方向にある欧州から偏西風に乗って、低気圧や高気圧が日本にやってくるためだ」
◆消費者巻き込み革命を
--15年度はどんな取り組みを
「情報の個社利用をテーマに、ネスレ日本、川崎近海汽船でペットボトル入りのコーヒー飲料で実証実験を行った。企業は物流コスト削減のために船で製品を運ぶが、天候に左右されやすい。悪天候が事前に把握できれば、他の輸送方法をあたるか、生産数量を減らすなどの対応が取れる。当時、気象庁の予測は1週間先までしか出せなかったが、欧州の気象データなども参考に、2週間先の予測を出した」
「さらに日本付近の海流の予測も提供し、最適な航路を提案している。海流に乗って航行する、また海流に逆行する場合は勢いの弱いところを航行することで、燃費を抑えることができる。結果、CO2排出量をほぼ半減できた」