
廃棄革を生かす革小物ブランド「リボナリー」の商品とヒロコーポレーションの向山孝弘社長【拡大】
リレザーでは廃棄革を型抜きし、完成した革小物の使い勝手を持たせ、軽量化と柔軟性を得るために型抜き革を漉(す)き、革の厚みをそろえる。その後、強度を持たせるための土台となる革の上で縫って新たな一枚革を製作、商品の表革として縫い合わせる。ここまでの工程は日本の技術が伝承された中国工場に委託。その後、国内で、扱いの難しいエキゾチックレザーを縫い合わせ、最終の仕上げ縫製が行われる。手間がかかるため、長財布の場合で1日当たり中国の工程では1人1個、日本でも1人5個と限られる。商品を自分の作品と考える工房の職人たちから、趣旨に賛同してもらえたからこそできる手間だという。
商品は長財布(税抜き1万2800円)、コインケース(同7800円)、パスケース(同6800円)など5種類で展開。通販サイトのほか、既存の取引先からの引き合いも多く、すでに全国十数店舗での販売が決まっている。メード・イン・ジャパンを支える職人の高品質な手仕事をブランド価値として前面に出し、顧客開拓を進める。
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【会社概要】ヒロコーポレーション
▽本社=奈良県香芝市2315香芝木材壱番館ビル3階
▽設立=1990年12月
▽資本金=5000万円
▽従業員=100人(2016年12月現在)
▽売上高=12億3000万円(16年8月期)
▽事業内容=携帯電話販売店の運営、携帯電話周辺機器の企画製造販売など