日清紡ホールディングス(HD)は、メキシコを最有力としていた自動車用ブレーキ摩擦材の新工場計画を見直す。8日の決算発表会見で奥川隆祥取締役常務執行役員が説明した。トランプ米大統領が、メキシコやカナダと結ぶ北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しを表明する中、日系も含め、米自動車メーカー向け部品をメキシコで生産するリスクが大きくなったと判断した。
当初、年内にも工場用地を選定する考えだったが、状況が大きく変化する可能性もあるとして、メキシコ新工場は事実上断念した格好だ。ブラジルにある傘下企業の拠点から米国に供給する可能性もあるが、米国での新工場建設となる公算が大きい。
メキシコでの生産拠点計画見直しは、旭化成も自動車用機能性樹脂の新工場計画を白紙撤回する考えを示しているほか、旭硝子もフロントガラス工場の増強を見直す方向で検討に入っている。