12年9月期には売上高33億183万円を計上していたが、原料高騰から1億8639万円の赤字となり、資金繰りが急激に悪化。14年1月に資金ショートを起こし、取引先から債権譲渡登記を設定された。
15年6月、昨年1月にも資金ショートを起こし信用性が低下。16年9月期は売上高が約18億7600万円に落ち込み、5期連続となる赤字を計上した。こうした中で今年1月に創業社長が急逝し、今回の措置となった。
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【会社概要】イー・エス・シー
▽本社=東京都墨田区
▽設立=2008年6月
▽資本金=1000万円
▽負債額=7948万円
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【会社概要】大山豆腐
▽本社=神奈川県伊勢原市
▽設立=1985年11月
▽資本金=5000万円
▽負債額=31億4106万円
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〈チェックポイント〉
イー・エス・シーは元巨人の桑田真澄氏の愛用ブランド「ワールドペガサス」の扱いで有名になったスポーツ用品の販売業者。この知名度を足掛かりとして事業の拡大を図ったが、桑田氏の引退後は同ブランドの取り扱いをやめ、事業が立ち行かなくなった。有名人に頼った事業展開の将来性はどうだったのか。
大山豆腐は自社名を冠したブランドを構築し、製品を消費者に浸透させてきた。人気も高まり設備投資を行うなど積極策を重ねてきたが、過剰投資で資金繰りの悪化を招いた。
そのような中、工場での設備故障に創業社長の急逝も重なり万事休した。しかし同社製品のファンは多く、今後の再建に期待したい。(東京商工リサーチ常務情報本部長 友田信男)