日立の英原発プロジェクト 米の電力大手が運営協力 リスク軽減目指す

 日立製作所は16日、英国で進めている原子力発電所のプロジェクトに関し、米電力大手のエクセロンが運営協力する、と発表した。エクセロンの子会社から、設備の運転や保守、技術者の訓練に関するノウハウの提供を受ける。原発をめぐっては、安全規制が強化されるなかで工事遅れなどのトラブルが頻発、東芝が巨額損失を出すなど事業リスクが高まっている。日立では、外部との協力を積極的に進めることで、リスクを極力減らす考えだ。

 日立は、2012年に買収した英ホライズン・ニュークリア・パワーを通じ、北ウエールズで原発を建設・運営する計画。20年代前半に完成した後の運営を円滑に進めるため、北米13カ所で原発を運営するエクセロン子会社のエクセロン・ジェネレーションが、事前に安全規制への対応などで支援する。

 エクセロン・ジェネレーションのマイク・パシリオ最高執行責任者(COO)は同日、「世界トップレベルの原発の建設と運営に向けた計画を前進させるため、技術的経験や業界知識を共有していく」とのコメントを発表した。