パナ、新家庭用太陽光蓄電システム 小型化、停電時も安定供給

パナソニックが発売する家庭用太陽光蓄電システム「パワーステーションS」(左、右は従来製品)=20日午後、東京都港区
パナソニックが発売する家庭用太陽光蓄電システム「パワーステーションS」(左、右は従来製品)=20日午後、東京都港区【拡大】

 パナソニックは20日、太陽光発電システムと蓄電池を制御し、停電時でも安定した電力供給が可能な住宅向け電力システムの新製品を発売すると発表した。据え置き型だった従来品の3分の1の大きさの壁掛け型で、設置工事を簡素化した。4月5日から受注を始め、2017年度に5000システムの販売を目指す。

 新製品は「パワーステーションS」(税別・工事費別販売価格169万円)。停電時でも炊飯器や電気ケトルなどが使用できる高出力(2.0キロワット)を維持したまま、コンパクトなサイズを実現した。

 リフォーム時にもさまざまな場所に設置することが可能になった。さらに基礎工事が不要で、電線を差し込んでレバーを下げるだけという簡単な作業で、配線数を約3分の2に削減したことにより、設置時間が大幅に短縮できる。主に太陽光設備を導入済みの家庭での追加設置需要を見込む。

 同社によると、従来製品の販売実績は2012年以降の5年間で約8000台だが、新製品は17年度だけで5000台を目指す。

 同日の発表会で、パナソニックの松本亮新事業推進センター企画開発部長は「これからは停電時の安心だけでなく、日常時もふだんの安心を実感していただきたい」と述べた。