ベア攻防、1000円ラインか 主要製造業、業績に不透明感 (2/3ページ)

2017.2.24 05:00

記者会見する金属労協の相原康伸議長(自動車総連会長)=23日、東京都中央区
記者会見する金属労協の相原康伸議長(自動車総連会長)=23日、東京都中央区【拡大】

 賃上げへの逆風は業績悪化にとどまらない。自動車、電機とも、人工知能(AI)など先端領域で世界規模の開発競争が激化し投資負担が膨む一方。しかも前回春闘まで各社が軒並み3年連続でベアを実施したことで固定費負担も増大している。加えて、保護主義的なトランプ政権の誕生により世界経済の先行きは見通しにくくなった。

 こうした情勢を背景に、日立の中畑英信執行役常務は「昨年より事業環境は不安定さを増している」とベアを牽制(けんせい)。トヨタの豊田章男社長も、22日開いた労使交渉で「経営環境はかつてないほど不透明だ」として賃上げに慎重姿勢を示した。

 前回春闘を振り返ると、自動車、電機各社の労組は月額3000円のベアを要求したが、円安で増収増益となる中でもトヨタや電機大手などでは1500円での妥結と要求水準の半分にとどまった。今春闘は昨年より業績も取り巻く経営環境も悪化しており、前回並みの1500円を維持するか1000円前後まで下がるかが最大の争点だ。電通新入社員の過労自殺などを受け長時間労働の見直しなど「働き方改革」も焦点となる。

春闘の主要労働組合の要求状況

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