日本取引所グループ(JPX)は28日、傘下の日本取引所自主規制法人と東京証券取引所が、不正取引が行われていないか日々チェックする「売買審査」で人工知能(AI)の技術を活用すると発表した。JPXによると、売買審査でのAI活用は世界で初めてという。2017年度中の実用化を目指すとしている。
不正取引のうち、相場を人為的に変動させて利益を図る「相場操縦行為」を見つけ出す上でAIを活用する。審査担当者のノウハウを学んだAIを作った上で、JPXの審査システムがつかんだ疑わしい注文を初期段階で調べる過程の一部を担う。相場操縦に当たるかどうかの最終判断は従来通り審査担当者が行う。
近年はコンピューターを使った「超高速取引(HFT)」の普及などを背景に注文が激増し、審査担当者が時間をかけて分析することが難しくなっている。
現在、初期段階の調査は審査担当者が行っているが、AIを活用することによって「突発的な大量注文時でも審査担当者の業務負担増加がかなり緩和されるのに加え、より深く細かい調査に労力をかけることができるようになる」(自主規制法人)とみている。