宅配便疲弊の背景にネット通販の需要拡大 売り手の競争は激化

2017.3.3 08:12

 宅配便の利便性追求に限界が迫っている。最大手のヤマト運輸は宅配の時間帯指定サービスを見直し、正社員の年間労働時間の目標も引き下げる。その背景には、インターネット通販の需要拡大に伴い、米アマゾンや楽天、ヤフーなど大手企業の競争が激しくなったことがある。(高橋寛次)

 平成9年に楽天がネット商店街「楽天市場」を開設し、12年にはアマゾンが日本に“上陸”。ネット環境の整備やスマホの普及もあり、需要の拡大とともに品ぞろえも充実した。経済産業省によると、27年の消費者向けの電子商取引の市場規模は13・8兆円で、5年前の2倍近くに膨らんだ。

 アマゾンは、書籍やギフト券を除き、2千円未満であれば350円の配送料がかかるが、有料会員については無料。楽天やヤフーは出店する各店が決める。

 早く届けるサービスでの競争も激しい。アマゾンは有料会員向けに、東京23区などで1時間以内に届けるサービスを実施。楽天も食品や日用品を最短20分で配達している。

 ヨドバシカメラ、「ユニクロ」のファーストリテイリングなど、店舗を持つ小売り事業者もネット通販に注力。スマートフォンで気軽に中古品などを売買できる「フリマ」アプリが人気になっていることも宅配業者の負担を増やしている。

 アマゾンジャパンの担当者は、宅配業者から配送料値上げを要請された場合の対応について、「今後のことについてはコメントできない」としている。

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