携帯3社、農業IoT開発に力 水耕栽培機器や水田センサー販売 (2/2ページ)

3月下旬に発売するIoTの水耕栽培機器を説明する沖縄セルラー電話の加賀武史課長=10日、那覇市
3月下旬に発売するIoTの水耕栽培機器を説明する沖縄セルラー電話の加賀武史課長=10日、那覇市【拡大】

 KDDIは「ライフデザイン企業」を掲げ、auショップでコメや水などの物販のほか、保険や電気と携帯電話のセット契約を扱うなど、通信企業からの脱皮を図っている。

 沖縄セルラーは県内の携帯電話契約シェアが5割とトップだが、「格安スマホ事業者と競争しながら成長し続けるのは難しい」(湯浅社長)と判断。新規事業として、通信企業として初となる野菜工場の事業化を決めたという。

 農業とIoTをめぐっては、ドコモも水田の水温や水位を測って携帯電話回線でデータを送る機器を販売するほか、水田の上空から稲の生育状況を撮影する小型無人機「ドローン」を使ってコメの品質向上を図る取り組みを進めている。

 ソフトバンクも、グループ会社が水田の温度や湿度、日照などをセンサーで把握する電子かかし「e-kakashi(イーカカシ)」を販売。別のグループ会社は、ドローンで空撮した稲の生育状況からタンパク質含有量を分析し、味の良いコメの収穫につなげる実験を北海道で昨年実施、事業化の道筋も立ちつつあるという。

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