
20日に閉店した三越千葉店。最終日は開店前から行列ができた=千葉市中央区【拡大】
大西社長は昨年11月の会見で松山三越(松山市)など4つの地方・郊外店売り場縮小など構造改革の対象に挙げた。だが、機関決定していないタイミングで、具体的な店舗名を挙げたことに労組などが反発。大西社長が辞任するきっかけとなった。
それでも、三越伊勢丹HDにとって不採算店舗のリストラは避けて通れない。大西社長が挙げた4店舗は、いずれも16年4月~17年2月の累計売上高が前年同期の実績を下回る。4月に社長に就任する杉江俊彦取締役専務執行役員も「地方店は何らかの手を打つ」と説明する。
杉江氏は5月に新しい構造改革案を示す予定だが、労組や従業員との「対話を重視する」と語る。対話を重視するあまり、労組などとの調整に時間がかかれば、経営立て直しのペースも鈍りかねない。(大柳聡庸)