猫と生活、iPadで対面営業 戸建住宅の販売戦略多様化 (2/2ページ)

室内にキャットステップを設置した大和ハウスの戸建住宅=千葉県流山市
室内にキャットステップを設置した大和ハウスの戸建住宅=千葉県流山市【拡大】

  • 積水ハウスが力を入れているiPad活用の対面営業(同社提供)

 積水ハウスは「iPad(アイパッド)」を活用した営業活動に力を入れており、現在は1万6000台以上が稼働している。

 特徴的なのは専用アプリ。全て内製化でIT部門の100人のスタッフが開発に携わっている。設計図に基づいた3Dイメージや、部材・色を変更した建物のイメージを顧客に提案できるアプリなど、顧客に対する提案力の向上に寄与している。

 ミサワホームは5階建てモデルハウスでの営業活動に力を入れ始めた。

 東京都墨田区にある「錦糸町住宅公園」に1月に出展した、重量鉄骨造で耐火構造の「アーバンセンチュリー」は同モデルハウスの第2弾だ。同区は大半が防火地域のため、耐火建築物とすることが求められるエリア。主に3階建て以上の潜在需要を掘り起こせると判断し、本格的な販売活動を開始した。

 足元の営業を取り巻く環境は厳しい。低金利など住宅購入の外部環境は整っているものの、消費増税の延期で購入を急ぐ動きが鈍っているからだ。

 今後の市場環境も「厳しくなるのは必至」(積水化学工業の関口俊一・専務執行役員)とみられており、各社の営業力の優劣が問われている。(伊藤俊祐)