
27日、会見で頭を下げ謝罪する「てるみくらぶ」の山田千賀子社長=東京都千代田区(寺河内美奈撮影)【拡大】
一方、今回の経営破綻の背景として、旅行業界を取り巻く競争環境の激化がある。調査会社の東京商工リサーチによると、旅行業の倒産件数は近年減少傾向にあるが、昨年も倒産ゼロの月はなく、平均負債額は7年ぶりに1億4千万円台に乗った。
ネットの普及で旅行者が自分で旅館や格安航空券の手配が可能になり、旅行業界は米エクスペディアなど海外勢を含めた競争にさらされている。さらに「航空会社が大型機から中小型機での運航にシフトし、格安チケットを入手しづらくなった」(同社情報部)ため規模に勝る大手に対し、中小の経営環境は厳しさを増すばかりだ。
特に格安ツアーを販売する中小事業者は差別化が困難となり、利幅を削る価格競争を余儀なくされている。日本旅行業協会によると、従業員数500人超の大手に比べ、500人以下の旅行業者の粗利率は1%前後低いという。
ある旅行会社の主要取引銀行は「旅行業は低価格で消費者を取り込み続けねばならないため、一度でも赤字になると自転車操業に陥りやすい」と分析した。