
決算に関して会見をする、東芝の綱川智社長=15日午後、東京都港区芝浦の東芝本社(宮崎瑞穂撮影)【拡大】
経営再建中の東芝は15日、最終損益が9500億円の赤字になる平成28年3月期連結決算の見通しを発表した。東京証券取引所は決算期末から45日以内の決算短信の開示を求めており、監査法人の承認が得られていないまま、独自に試算した暫定値を示した。
綱川智社長は同日午後2時、東京・芝浦の本社で開いた会見の冒頭で「決算が発表できないことをお詫び申し上げる」と謝罪した。
PwCあらた監査法人と米原子力事業を巡り意見が対立したままで、監査法人の意見が不可欠とされる「有価証券報告書」の提出が6月末に迫る。綱川社長は「早期の決算発表に向けて、監査法人と、協調していく」と、淡々と今後の方針を述べた。
この日の会見には、綱川智社長のほか、平田政善代表執行役専務が出席。
綱川社長は「誠に残念ながら28年度の損益は、マイナスの9500億円となる見通しとなった。試算売却を進め、安定的に、利益を確保していく」と説明した。
次に、平田専務による決算資料の説明に移った。