
東芝の綱川智社長。「東芝メモリ」売却の行方は混沌し、再建は厳しさを増している【拡大】
こうした中、官民ファンドの産業革新機構や日本政策投資銀行、米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)などが組む日米連合の買収案は、具体的な計画を織り込んでいないもよう。複数の日本の企業が少額ずつ出資する構想だが、事業会社集めが難航し、陣容が固まっていないためだ。
東芝は、日米連合を有力な売却先として期待しており、陣営の形成を待つため、追加の提案を受け付ける構えだ。
だが、東芝メモリを売却できるかは、三重県四日市市の半導体工場を共同運営する米ウエスタン・デジタル(WD)の出方次第。工場に共同投資する際の契約で、第三者への売却に拒否権があると主張し、東芝と激しい対立が続いているからだ。WDは14日(米国時間)に国際仲裁裁判所へ売却差し止めを求める申立書を提出。東芝の売却手続きが遅れる可能性がある。
関係者によると、来週、WD幹部が来日し東芝首脳や政府関係者と協議する方向で調整している。東芝メモリ売却をめぐり泥沼化する事態の打開に向けた協議もヤマ場を迎えそうだ。