だから、話した方が絶対に早い場面であっても、ひたすらテキストを打ち込む。テキストだけでは冷たい印象を与える心配があるため、絵文字やスタンプを文章にちりばめるのだ。われわれにとってはこれが普通のことだが、世界からみると絵文字やスタンプは当初は変わった使い方で、日本ならではの特殊な文化だったといえる。
どちらがいい、悪いということではなく、同じSNSやチャットアプリであっても、国によってここまで使い方が違うことを知るべきなのである。
つまり、自分たちの製品やサービスも、海外では日本の常識とは異なる使い方をされるかもしれない。
日本における使い方を海外の人たちに押しつけるのではなく、彼らなりの使い方を尊重し、サポートしていく。そうすれば、日本企業の製品やサービスが真に現地の消費者に親しまれ、もっともっと売れていくだろう。
いかに現地の人の使い方に企業が合わせていくことができるか。それがグローバル展開で重要なのである。
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【プロフィル】森辺一樹
もりべ・かずき 海外販路構築のスペシャリスト。15年以上にわたり1000社以上の海外展開の支援実績を持つ。アジア新興国市場の販路構築が専門。海外市場開拓コンサルタントの第一人者として活躍中。“アジアで売る”ためのノウハウをネットラジオで無料配信中! www.spyderagent.com/podcast
>>森辺氏のツイッターは @kazukimoribe