仮に機能するというのであれば、公営競技も日本版カジノもそういう規制となるべきであるが、カジノにおいて射幸性規制なんてのは制度設計的にナンセンスではないだろうか。依存対策の成功例として挙げられるシンガポールで「4時間5万円」なんて規制があるはずもない。そんなものはもはやカジノではない。
私は射幸性抑制には大賛成だ。しかし依存対策は自力で回復することができない層を見つけ出してケアすることや予防啓発が重要だと思っている。「射幸性抑制は風営法の保護法益のために強化するもの」という認識に警察庁が戻ってくれることを願っている。
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【プロフィル】POKKA吉田
ぽっか・よしだ 本名は岡崎徹。1971年生まれ。神戸大学経済学部中退。著書に『パチンコが本当になくなる日』(扶桑社新書)など。2016年2月から本名の岡崎徹としてぱちんこ業界紙「シークエンス」発行人編集長。