丸紅は20日、子会社を通じて食物繊維やミネラル分が豊富な食品素材「グリーンバナナパウダー」を日本国内で本格販売すると発表した。化学品素材の丸紅ケミックスが輸入し、食品素材のユニテックフーズが食品メーカーやパン、スイーツなど健康志向の食品材料として売り込む。3社で日本国内の独占販売契約を結んだ。
同パウダーを生産するオーストラリアの食品ベンチャー、ナチュラル・エボリューションは、黄色く熟成する前のグリーンバナナに着目。腸内フローラを改善する効果がある「レジスタントスターチ」をはじめ植物繊維やマグネシウムなどの栄養素が含まれることを発見した。
なかでもこうした栄養素を多く含むオーストラリアでしか生産されない希少の「レディフィンガー種バナナ」だけを使って粉末化した。タンパク質の一種グルテンを含む小麦粉の代替にも活用できる。既にスイーツやパンに試験的に使われている。国内販売に本腰を入れ、数年後に約100トンを販売する計画。