セーフガードの発動で打撃が予想される牛丼チェーンは、食材調達への影響分析を急いでいる。
各社とも一定量の在庫を抱えているが、「仮に8月から9カ月間発動されればストックはもたず」(松屋フーズ)、業績を圧迫する要因となるのは避けられない。特に痛手が大きそうなのは、米国産ショートプレート(バラ肉)100%にこだわる吉野家だ。
しかし、コスト増を価格に直結させれば客離れを招きかねない。吉野家ホールディングスの担当者は「今回の件に限らず、価格設定はメニュー全体の中で検討している」とコメント。すき家を展開するゼンショーHDも「関税だけでなく、為替や商品相場を含め判断する」という。スーパーにとっても、仕入れ価格が上昇すれば価格への転嫁は不可避だ。
「消費者は価格に敏感。米国産牛肉の扱いが多いスーパーは影響を受けるだろう」。大手スーパーなど56社が加盟する日本チェーンストア協会の幹部は、節約志向が根強い中での値上がりに懸念を示す。大手スーパーの幹部も「米国産以外の牛肉に関しても、引き合いが増えれば価格が上がりかねない」と警戒する。(山沢義徳)