「“当てる”とはこういうことか」 アジアへの日用品販売のパイオニア 越境ECも開始 (2/2ページ)

越境ECサイト「もしもしJAPAN」を製作するブレインストーミングの社員。今月中の稼働に向けて急ピッチで作業が進む
越境ECサイト「もしもしJAPAN」を製作するブレインストーミングの社員。今月中の稼働に向けて急ピッチで作業が進む【拡大】

  • ブレインストーミング・植田利枝社長

 もともと専業主婦だったが、商社を退職した夫が06年に鉄鋼輸出のコンサルティング会社を立ち上げ、植田社長も後に役員となる。経営が厳しく新規事業を模索していた08年、中国の大手IT企業アリババのビジネスツアーに参加して市場の有望性に注目する。市場調査をして子供向け商品のニーズに気付き、翌年中国向けに日本製ベビー用品を卸売りする事業を立ち上げた。

 初回から“当てる”

 「売れるはずがない」と周囲の人は反対したが、70万円の資金を元手にドラッグストアで台車に積み込むほどの粉ミルクを買い付けて、郵便局から発送した。個人輸出のように事業を始めたが、初回から仕入額の2倍を売り上げた。「“当てる”とはこういうことなのか」と実感する。1年半後には月商2800万円の急成長を遂げるとともに、取扱商品も増やしていった。12年6月、離婚を機にブレインストーミングを設立。その後、沖縄・尖閣諸島問題で注文が全てキャンセルになるなど日中間の政治問題に苦労しながらも事業を展開してきた。

 中国以外にも、18年までにアジア10カ国に進出する。その第1弾として今月タイで一般消費者向け越境ECサイトを立ち上げる。「日本製品を世界中に提供し、便利で快適な生活を実現させる」と精力的に事業拡大を図っていく。

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【プロフィル】植田利枝

 うえだ・りえ 明学大法卒。日本貿易振興機構、会社役員などを経て、2012年6月ブレインストーミングを設立し、現職。東京都出身。

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【会社概要】ブレインストーミング

▽本社=東京都千代田区平河町1-3-9 ブルービル別館3A

▽設立=2012年6月

▽資本金=1000万円

▽従業員=8人

▽売上高=2億2500万円(2017年5月期)

▽事業内容=日本製日用雑貨・食品などの輸出、ECサイトの運営

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