一方で、PwCあらたが不適正と結論付けるのも、損失の修正額を具体的に示す必要があり、ハードルは高い。このため、不適切な事項が一部にはあるものの、会計上の誤りとまではいえないと判断して、限定付き適正に落ち着いたとみられる。
しかし、東芝の上場維持は、なお予断を許さない状況が続く。不正会計で東証から内部管理体制の審査を受けており、改善したと判断されなければ上場廃止となる。2年連続の債務超過の解消も、めどは立っていない。
東芝メモリ売却は反対する米ウエスタンデジタル(WD)との係争に解決の糸口が見えず、産業革新機構を中心とする「日米韓連合」との契約が宙に浮いたままだ。売却後、各国の独占禁止法の審査が半年以上かかるだけに、WDとの係争解決を含め手続きを急ぐ必要がある。
(万福博之)