
ハーフマラソンの完走証を持つアガサの鎌倉千恵美社長【拡大】
ちょうどそのとき、働いていた米国企業が買収され、日本支社が閉鎖されることになった。鎌倉社長は「神様が独立しろと背中を押してくれたような気がした」と失業の危機をチャンスに捉え、思い切って独立に踏み切った。
導入・活用費用が月額最低415円からという低価格やシステムの使いやすさなどが受け、現在は大阪大学や北海道大学、筑波大学、信州大学など25件の医療機関を顧客に抱える。
◆海外進出も
アガサが注力するのは国内市場だけではない。5月には米国、欧州、アジアで治験・臨床研究向け文書管理クラウドサービスの提供を開始、2018年12月期の黒字化を目指す。
忙しい日々を送る鎌倉社長の息抜きはランニングだ。休日は1日に15~20キロ走る。「ストレス発散はランニングに限ります」と笑う。健康維持のために始めたが、走ることの楽しさに目覚め、フルマラソンにもチャレンジ。これまでに5回完走した。ベストタイムは3時間58分で、多くの市民ランナーが目標とする「サブ4」(4時間以内)を達成済みだ。次なる目標は「自己ベストの更新です」と意欲を燃やす。
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【プロフィル】鎌倉千恵美
かまくら・ちえみ 名工大大学院修了。1998年総務省入省。2001年日立製作所入社。製薬・医療機関向け新事業企画、システムエンジニアなどに携わる。07年米ライス大経営学修士(MBA)。11年米ネクストドックス日本支社長を経て、15年10月アガサを設立し、現職。43歳。愛知県出身。